シルクスクリーンがかすれる・にじむ・詰まるとき|初心者の失敗原因と確認順|1188
シルクスクリーンで「かすれる」「にじむ」「版が詰まる」。初心者の印刷では、いくつかの原因が重なって起きることがあります。
いきなり力を強くしたり、インクを増やしたりする前に、版・インク・素材・刷り方を順番に確認すると原因を切り分けやすくなります。
1. かすれるとき
印刷部分の一部だけインクが通らない場合は、まずメッシュの目詰まり、インクの乾き、スキージの当たり方、素材と版の接触状態を確認します。
- 印刷の途中でインクが乾いていないか
- 版の開口部にインクが残って固まり始めていないか
- スキージが版全体へ均等に当たっているか
- 素材が平らに固定されているか
水性インクは作業環境や印刷ペースによって版上で乾きやすくなる場合があります。長く止めるときは、版上の状態をこまめに確認します。
2. にじむとき
輪郭が太く広がる場合は、インク量、スキージ圧、素材の固定、版と素材の距離などを確認します。
必要以上に力をかけたり、同じ場所を何度も往復したりすると、インクが想定より多く通ることがあります。まず1回のストロークで状態を見て、条件を少しずつ変えます。
3. 二重に見える・位置がずれるとき
素材が動いている、版が印刷後に横へ滑っている、多色刷りの位置合わせがずれているなどが考えられます。
- 紙やTシャツを毎回同じ位置に置ける目印をつくる
- 印刷中に素材が動かないよう固定する
- 多色の場合は、最初の色から位置合わせの基準を決める
4. 版が詰まるとき
印刷が終わったら、使用しているインクに合った方法で、乾く前に版を洗浄します。インクが開口部で乾くと、次回の印刷でかすれの原因になる場合があります。
5. 細い線が出ないとき
デザインの線幅、メッシュ、乳剤、インク、素材の組み合わせによって再現性は変わります。データ上で見える線でも、実際の製版・印刷では細すぎる場合があります。
初めて刷る場合は、細線・小さい文字・細かい網点を詰め込みすぎず、まず1色の比較的シンプルな図案から確認すると原因を切り分けやすくなります。
6. 黒い生地で色が薄く見えるとき
濃色生地では、素材の色がインクの見え方に影響します。インクの種類、隠蔽性、印刷回数、乾燥・定着条件などによって仕上がりが変わるため、使用するインクメーカーの条件も確認します。
失敗したら、全部を一度に変えない
インク量、圧力、版、素材、メッシュを同時に変えると、何が原因だったのか分からなくなります。1188では、まず1点で条件を確認し、必要なら一つずつ条件を変えて比較します。
版そのものが原因かもしれない場合
露光や洗い出しの状態、メッシュ、データの細かさなど、印刷前の製版条件が影響している場合もあります。印刷を自分で行いたい方で製版設備がない場合は、完成版だけを外注する方法もあります。
1188は「刷るところ」を残すために版をつくる
全部を外注するのではなく、製版だけを任せて、印刷は自分で行う。そうすると、失敗も含めて刷る工程そのものを経験できます。
1188を初めて知った方へ
作品、製版、制作実績、シルクスクリーンの記録を入口別にまとめています。